ルーテシア 脱力の名車
手元に来て一年、まだ走行5,000キロだが、なかなか「いい車」です。
これの前にはホンダ・フィットに乗っていたのですが、これまた「いい車」ではあったなあ。燃費はいいし、広いし、キビキビしていたし…。でもその反面、無段変速特有の歯切れの悪さや硬すぎる足回りなんかは気になった。
で、車検を機に乗換えを決意。以前乗っていたフランス車をもう一回試して見たくなって、シトロエン・C3、プジョー・206と見に行ったけど、どうも琴線に引っかからない。
当時ルーテシアはモデル末期。本国では新型もデビューしかけていたから、初めはまったく眼中に無かったんだけどね。ま、念のため一回見てみようかと行ったディーラーで会ったこいつは、素晴らしくダサかった。
内外装の質感なんて屁の河童。色々なところの合わせ目(専門用語で“チリ”なんて言う)は広かったり狭かったりでトホホ… しかし、どこか懐かしいそのデザイン。
試しに運転して見ると、これまたひどい、いやすごい。
前席はともかく、後席は頭上空間と前後空間がフィットとは大違いで狭い。でもシートはいい。(ちなみに購入後に乗せた人で車好きは、ほぼみんな「お、このシートいいねえ!」と言う)
マニュアルトランスミッションのクラッチ操作とギア操作を油圧?電磁?で勝手にやってくれると言うクイックシフトはぜんぜんクイックじゃないし、1200cc弱のエンジンはプロローンと懐かしくも健気に回るけど、確実に
お……そ……い 。
しかし、足回りはさすがフランス車。
小さくって軽い車なのにちゃんと足が伸び縮みして、粘っこく路面を捉えてくれるし、ステアリングからのインフォメーションも素直で信頼できる。直進安定性も立派!立派!
そして何より車全体からにじみ出る
「 ~脱~~力~~感~ 」
これには不思議と参りましたな。
日産の手が入る前の、純ルノーって言うのもポイント高かったしね。
ま、そんなこんなで、キビキビのフィットから、ユルユルのルーテシアへと交代。以来、乗るたびに力が抜けてナイス&イージーな気分になってる。サンルーフからのゴトゴト音もご愛嬌。
速く、凄く、きっちり、しゃっきり、の車ばかりの中で、こいつは一人「あせらない、あせらない」とマンガの一休サンのように達観しながら走っていく。
ロードスターの対極にあるルーテシア。
当分はいい相棒でいてくれそうだ。
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